モロヘイヤスープ

先日八百屋で懐かしい食材を見つけ、思わず買ってしまった。一人暮らししたての学生の頃、友達が料理に使っていて初めて食べたモロヘイヤ。スープになって独特の粘り気を出して、確か暑い夏だった記憶があるが、そんな日でも何となくスルスルと食べられて「美味しいもんだなぁ」と思った記憶がある。その後自分でも何度か作った記憶もあるものの、ここ最近では生活範囲内のスーパーで見かけることもなく、殆ど忘れていた食材と言ってもよく、こうして久しぶりに再会し、懐かしくなって手に取った。

モロヘイヤはスーパー以外の調理法を知らないので、この日もスープに仕立てたものの、少しブランクがあったからか、モロヘイヤの扱い方を忘れていたようだ。ザクザク切って、そのままスープに入れたものの、茎や筋が硬いまま残ってしまい、少し口当たりの良くない出来になってしまった。本来ならもっと細かく刻んで、さらに独特の粘りを引き出した上で、スープに入れてあげるべきだったのに。自分にとっては少し懐かしく、またKちゃんにとっては新食材であったと思う。口に出して批評しないものの、硬い筋の多さには閉口していたのかもしれない。この日のモロヘイヤスープは、私の記憶にあるものほどは、美味しく仕上がらなかった。