Mixクッキング日記

日常生活の一コマを綴っています

築地の鯵フライ

そろそろ築地市場が移転じゃない?ということで、前々から行きたいと思っていた築地市場のマグロの競りに、移転前に是非とも行っておこうとプランを立てた。

築地市場の冷凍マグロの競りは、整理券を貰えば誰でも見学OKという、ただし競りの時間は朝5時。整理券の発行はそれよりも更に早く4時開始。話によれば、あまりの人気ぶりに4時の受付開始には整理券をゲット出来ないことも多いらしい。そんな時間に電車はないので、Kちゃんの運転するバイクで早朝の築地に向かった。

起床はなんと朝の2時!もはや朝なのか夜なのか…。3時前には出発し、築地に着いたのが3時半、さすがにこの時間ならば整理券をゲット出来るはず、だったのだが甘かった…。

3時半で既に定員の120名に達してしまい、呆気なく築地で門前払いを食らってしまった。競り見学に来るのは殆どが外国人観光客だという、見れば外国人観光客と思われる人々があちこちに。この時間の築地には、外国人観光客と築地で働く男達と、カタコトの英語で「ツナ、オークションツアー、フニッシュ!」を連呼している門番のおじさんしかいない、異様な雰囲気だ。

まだ薄暗いあさの3時半、朝の早い築地は既に昼間の様な活気をまとって動き始める。ターレットと呼ばれる独特の乗り物に乗った「築地の男」達が、縦横無尽に走り回っている。鋭い目つき、短く刈り込まれた頭、足元には黒いゴム長靴というのが築地の男のあるべき姿のようだ。

ボサッと歩いていると、喝を入れられそうな気迫がみなぎって、部外者には独特の緊張感が漂っているように感じられる。

そんな世界に早朝3時半に投げ出されたわけで、迂闊にウロウロすることも出来ず、とにかく築地界隈で朝食をとるために、時間を潰して待とうということになった。

狙いをつけたのは、以前から気になっていた鯵フライが有名な場内の食堂。時間になって行ってみると長蛇の列!原因は両隣にある寿司屋のようだ。朝の5時だというのに外国人観光客の列!列!列!3時間待ちも普通だとか…。すっごいパワーだ外国人観光客。そんな寿司屋の行列を尻目に、待つことなくお目当の食堂へ。やはり年季の入った築地だけに、この店の中も相当に年季の入った様子、お世辞にも綺麗とは言い難いし、元来働く男達の為にある食堂なのだから、ゆっくり腰を落ち着けて食事する雰囲気はない。それでも、名物の鯵フライは待った価値はあって、フワッフワの身は、今まで食べたどの鯵フライとも違っていたし、魚臭さは皆無、鯵特有の香りすらしないのには驚いた。鮮度の違いだろうか?鯵であって、鯵でないような、今まで食べていた鯵フライが間違いなのか?鯵フライの概念を変えてしまうような逸品だった。

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一緒に行ったKちゃんは海老フライをオーダー。有頭の海老が3尾乗ったなかなかのボリュームだったが、あいにく写真がないので様子をお伝えすることが出来ない。あのボリュームであのお値段なら、納得かもしれない。

さて、今回は築地の話を肴に本日の手料理のネタを書くはずが、築地の話で思った以上に尺を取ってしまった。人様の料理で記事を書くのは本来の趣旨に反するので非常に不本意ながら、今回は手料理ではなく単なるグルメブログという事で締めくくらせていただくことにする。よって、タイトルも当初のメニュー名から「鯵フライ」に変更させていただこう。

では、次回こそは手料理話にて。